滑り納め ・ 奥穂高岳直登ルンゼ滑降 #1
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個人的な理由で《富士山滑降》が計画倒れになり、ブログのタイトルにも(無雪期)を語尾につけたところだが、シーズン中最も一緒に滑る回数が多い仲間より奥穂高岳滑降のお誘い。
これを断る理由も見当たらないので快諾した。
今回は時間も合うので車一台で行くことに。
晴れを狙っての山行なので、移動日は雨模様。
翌日からの予報どおりの快晴を期待して
今回はテント泊なので三人とも荷物がでかい!
タクシーのトランクに無理やり詰め込み、スノーボードは座席へなんとか収納。
「主賓はスノーボード」
釜トンネルを抜けるのは今年は三回目だ。
10:00時、上高地入り。
早朝ではないが、平日だけあって上高地は閑散としていて、いつもの上高地の感がない。
しかし雨脚は強くなる一方なのでビジターセンターにて様子を見ることに・・・・・・
その合間に登山届けを出す。
時間潰しにも飽き飽きしたころ、ようやく雨も小康状態。
荷物のでかさと、この時期にスノーボードを背負っている『変な三人組』に興味を持つ人は少なくない。やはり観光地、上高地だな。
「どこを滑るんですか?」
「雪あるんですか?」
「すごい荷物ですね! こちらのお二人さんは若いと思うけど、おたくさんは、決して若くは見えないんだけど?」 (<余計なお世話だ!気持ちは若いんだ!)
不愉快極まりない観光客を適当にあしらって出発。
いま、この辺りはニリンソウが最盛期。
清楚で真っ白な花をつけたニリンソウを散策路のあちこちに見られる。
ニリンソウ キンポウゲ科
天気は良くないものの、新緑に彩られた散策路を行くのは気持ちよい。
Photo : Izumi
シロバナエンレイソウ ユリ科
雨は一旦止んだものの、徳沢に着き、徳沢園で腹ごしらえをしている間、雨は土砂降り・・・
徳沢園は、故井上靖の山岳小説『氷壁』の舞台となった「氷壁の宿」としても有名だが、ちょうど良い休憩ポイントだ。
小説の舞台になった岩稜、前穂高岳・東壁は見えないが、重い荷物を降ろして大休止。
Photo : George
休んでいるうちに日も射してきた。
回復傾向ならテンションも上がる。
行きかう人が「あら~~ま~~~」と荷のでかさに感嘆の声を漏らすくらいであるから、とにかく重い。
掛け声とともに一気に持ち上げないとフラフラする。
Photo : George
ツバメオモト ユリ科ツバメオモト属
雨は時折降ってくるし、あちこちに水溜りはあるわ・・・
スノーボードブーツはぐしょ濡れ、ズボンも泥だらけだ。
Photo : Izumi
とにかく上高地から長い・・・
時折小雨の降る歩きだったが、間もなく今日の宿泊地『横尾』だ。
雨に濡れた新緑が鮮やかで美しい。
横尾到着、すぐに幕営の準備。
天候が回復していくのだろう、霧が新緑の森を這い上がっていく。
テントも設営し終えれば後は寝るだけ。
日が長い春は寝るには早い。
昼近い出発だったので、一日目はここでテン泊。
いつもは早足で通過する横尾だが、ゆっくり散策。
テントに戻って休憩していると山鳩がやってきた。
餌(パンくず)などをやると、喜んでついばんでいるが、なかなか手の上の餌には手を出さない(鳥だから、正しくは口ばしを出さない・・・・か^^;)
こうして小一時間も遊んでいただろうか、ようやく警戒を解いたらしく、手のひらの上に乗せた餌をついばむようになった。
Photo : George
Photo : George
前述のとおり、横尾でこんなにゆっくりすることは珍しいので、少し横尾の霧の写真を撮ることにした。
屏風岩(左)と横尾尾根(奥)
暮れ行く横尾。
ねぐらに帰るカラスも何想う。
横尾山荘にも灯りが燈る。
深夜の横尾。
星の軌跡に逆らうように横に走る閃光は、一瞬強く太陽の光を反射した人工衛星。
続きは次回・・・・・・写真の整理をしながら進めます。
by sakusaku_fukafuka | 2009-06-07 08:04 | 2009 奥穂高岳直登ルンゼ滑降 | Comments(4)
それよりも、こちらを拝見して、憧れや感動を得る中年は相当多いかと思います。
真似したくても出来ないでいる、山好きな中年もわんさかいるかと思われます。
深夜の横尾ですか・・・痺れます。
コメントありがとうございます。
いや~~やっぱり体力落ちましたね(仕方ないんですけどね)。
なんとか、気力で頑張ってます。
横尾はいつも、行くときは朝、帰りは午後というパターンが多いので、この時間に横尾にいることは貴重なきがしまして、いつもと違う横尾を楽しみました。
コメントありがとうございます。
本当ですね。
上高地は新緑、涸沢は雪の世界。
両方の世界を楽しんでくる贅沢なツアーです。
ただし、重い荷物は自分持ちですけどね^^