槍穂縦走 #1

たおやかな稜線から急峻な岩稜帯。変化に富んだ雲上のトレイル


北アルプス・槍ケ岳~北穂高岳縦走

序奏・上高地より槍ケ岳へ

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北アルプス縦走第二弾。
一週間前、燕岳より槍ケ岳を経由して南岳まで縦走。
その続きを今回、一部重複するが槍ケ岳より北穂高岳まで縦走、横尾より上高地へ戻るループ形の縦走に出かける。
まずはお決まりの上高地から穂高連峰の眺め。

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予報によると二日目、明日は雨模様。
朝の上高地は翌日の予報が信じられないくらいの快晴。
徳沢からは前穂高岳の稜線に白昼の月が浮かぶ。

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上高地を発って約三時間あまり。
横尾からは後日歩く南岳の稜線が、屏風岩と横尾尾根に挟まれるように見える。

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時間が経つにつれ気温も上がるが、樹林帯のハイクは有難いくらい涼しい。
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9:31am 槍見河原
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9:48am 二の俣
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エアコンの風が吹きつけるように、槍沢の冷気が心地よい。
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水力発電機。
これが見えれば槍沢ロッジももうすぐだ。

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ロッジで休憩。
ババ平を目指す途中、過日崩落のあった赤沢下部を通過。
巨大な岩の塊が、ダケカンバの樹木をなぎ倒してあちこちに散乱している。
この崩落は、5月17日に起こった。
思えば、GWにはここを往復したのであるから、崩落の危険に晒されていたわけだ・・・
思い返すとゾっとする・・・

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11時、ババ平キャンプ場到着。
ここでこの日は宿泊の予定。
だが・・・
1つ、日暮れまでは時間が十分過ぎるくらいある。
2つ、明日の天候は雨・・・

同行者と談合の末、ここでの宿泊は取りやめ、このまま槍ケ岳を目指すことにした。
本格的な登りはこれからで、大曲を過ぎたあたりからの登攀は苦しくなる。
しかし、明日、風雨に耐えながら歩くより、今日、頑張って槍を目指した方が遥かに楽だろうという結論に達した。

正面に東鎌尾根を見ながら槍ケ岳を目指して歩みを進める。

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大曲より燕岩や大喰岳を望む。
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ところどころ残る雪渓の横を通過しながら、最後の水場で2リットルの水を確保。
ザックに重さが加わる。

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グリーンバンドを過ぎる辺りから、視界は一気に悪くなる。
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槍ケ岳山荘手前の最後の急登。
疲労と、槍ケ岳テン場の空具合の不安から、殺生フュッテにての宿泊も考えたが、キレット越えの行程を考えると、殺生から槍ケ岳山荘までの登攀の時間的ロスは避けたい。
殺生の分岐点で迷ったが、ここまで頑張って登ってきたのだから、あと40分の急登を我慢し、稜線まで登ることにした。

牛歩で急登に耐える。

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槍ケ岳到着後、夜は台風ではなかろうかと思えるくらいの暴風雨に見舞われ、その雨は止むことを知らず翌日も荒れ狂い、一日何もすることなく停滞を余儀なくされた。
しかし、一日停滞しても、上高地から一気に槍ケ岳山荘まで登った事で時間的余裕ができたのは有難い。

江戸時代末期、槍ケ岳を開山したという播降上人ゆかりの岩屋で、天候の回復と大キレット通過の安全を祈願してきたが、好天に恵まれることを祈りつつ、荒れ狂う風と雨の音にさいなまれながら二度の夜を3000m の稜線で過ごした。

by sakusaku_fukafuka | 2009-08-24 09:48 | 2009 北アルプス縦走 2 キレット | Comments(2)

Commented by utinopetika2 at 2009-08-24 20:17
上高地は抜けるような青空でしたのに、3000Mの稜線で嵐になろうとは・・・。
もちろん想定の中にあったのでしょうが、恐そうです。
表銀座縦走も地図を眺めながら楽しませていただきましたが、今回の大キレット越えは特に注目しています。
元はといえば、3年前の記録。
それ以来、いつかは大キレットと想い、来月連休出かける予定です。
Commented by sakusaku_fukafuka at 2009-08-24 21:26
♣ utinopetika さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
はい、出発した上高地とは違い、稜線は夜には嵐となりました。
一日で槍を目指すのはなかなか大変ですが、翌日の悪天候を予想して一日で詰めておいて良かったです。
お陰で、雨の中の急登の登攀を強いられなくてすみました。
稜線で嵐に見舞われるのは有難いことではありませんが、それでも動かずにじっと耐えていれば良いことで、体力を消耗することはありません。
utinopetikaさんも来月大キレット越えですか。
大キレットは死亡事故が多かったためか、大分整備されました。
時間的余裕を持って落ち着いて通過すれば、かつての大キレットほどの危険はありません。
むしろ、先行者が落とす飛騨泣きの落石の方が危険です。
しかし、やはりキレットはキレット・・・飛騨側の高度感は十分にありますから、気を抜くと危険です。
どうぞお気をつけて。