GW春雪に遊ぶ・槍ヶ岳周辺 Ⅰ

 (画像をクリックで拡大します) 


4/27に槍ヶ岳山荘営業開始。
当初の予定だと営業開始に合わせて行く計画だったが、22日から降り続いた雪は予想をはるかに超え、涸沢ではフュッテの売店が直撃を受け怪我人まで出る大規模な雪崩が発生。
白馬エリアでも大雪渓で雪崩発生、二人死亡一人行方不明(翌日遺体で発見)など降雪の影響による事故が相次いだ。

今回の雪崩の発生を受けて、北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協会は 引き続き雪崩の危険があるとして、4月26日夕方から横尾より上部への入山の禁止を発表した。

槍ヶ岳方面は入山禁止にはなっていないようだったが、降雪後の不安定な天候下で槍沢の大曲付近を通過するのはリスクが大きいと考え、計画は延期することにした。

以後雪の安定するのを待ちながら、雪崩の情報や天気予報とにらめっこする毎日が続き、予定より一週間遅れて5月4日そのチャンスはやってきた。

三日間はほぼ快晴。四日目より下り坂・・・
これを逃したら今季の槍ヶ岳周辺滑走のチャンスは無いかもしれない。
槍ヶ岳山荘のスタッフMっちゃんにも『行く決断』をした旨をメールで送る。
『(山荘は)空いてます、気をつけて来てください』とのこと。
行く事を伝えたことによって己の気持ちも固まり、準備開始。
BC Snowboard 仲間の George & Izumi 夫妻から猿倉から白馬鑓ケ岳・杓子岳周辺の計画を打ち明けられたが、自分は槍を決めたと伝えたら、折り返し、彼らも槍にシフトするという連絡があった。

彼らとは沢渡の第二駐車場で待ち合わせることにして、午後我が家を出発。
途中松本付近のスーパーで食料などを買い込み、沢渡に向かう。
足湯に浸かりながら翌日の打ち合わせと夕食を済ませ早めの就寝(車泊)。

三時起床。
パッキングと朝食を済ませ、四時半乗り合いタクシーに三人で乗り込み上高地へ。

閑散とした朝の上高地バスターミナルから、この日の槍ヶ岳山荘までの22km の長い長い行脚が始まった。

6:00am明神.
明神岳を仰ぎながら橋を渡り、梓川右岸を行く。
b0062024_13581545.jpg



Photo : George
b0062024_1401814.jpg












7:40am 横尾着。
休憩。
b0062024_1413594.jpg












横尾から先は別世界。
ここからは雪を踏みしめながら歩く。

b0062024_1423279.jpg











8:38am 一の俣
Photo : George
b0062024_1433326.jpg












8:46am 二の俣。
ここまでくれば槍沢ロッジもわりと近い。

b0062024_145578.jpg











9:10am 槍沢ロッジ。
歩きなれたルートだが長い・・・・・
これから先はまた景色が変わる。

b0062024_1482525.jpg











大きな休憩をとり、トイレも済ませ、まずはババ平を目指す。
正面に槍の穂先。

b0062024_1492692.jpg











ババ平。
小さなテント村ができている。
ここをBCにする登山者も多い。

ココから先は、見えてきたババ平を過ぎれば本格的な長い登り。
マイペースで歩くつもりなので、足の速い二人には先行してもらう。

b0062024_14115935.jpg












大曲より中岳、大喰岳を仰ぐ。
b0062024_14142741.jpg











歩いては休み、休んでは歩き、三時間余りでようやくグリーンバンドを登り上げ、間近に見えてきた槍ヶ岳を仰ぐ。
だが・・・・・ここからが長い・・・

登攀ルートでは登山者三人のパーティが寒い強風の吹く中ランチをとっていた。
立ち止まって休憩しながら彼らとしばし歓談。
「槍が見えてからが長いんだ」と言うと「本当ですか?」と間近の槍ヶ岳を見て「長さ」を実感できないようで、嘘でしょう!という怪訝な顔つき。

b0062024_1420993.jpg











やっとのことで殺生到着。
急登に差し掛かる頃、突然正面から声をかけてきた女性がいたので顔を上げると山荘のスタッフMっちゃん。
「久しぶり!」
休憩時間なので、殺生まで散歩がてら降りてきたとのこと。
彼女はここから登り返し。
軽装なので速い・・・・・

b0062024_14245144.jpg











とにかく腹が減った。
山荘の食堂『キッチン槍』でカレーライスを食べたいが、タイムリミットの14:30分に着くのは難しくなってきたので、先に着いている仲間に連絡。
冷えてもいいから昼食のラストオーダーまでにカレーライスを注文しておいてくれ、と頼んで山荘を目指す。

後ろからグリーンバンドでランチをしていた三人組の一人が追いついてきて曰く。
「本当に槍が見えてからが長いですね!」
ようやく見えてからの長さを実感したようだ。

15:00 山荘到着。
荷物はテラスに置いたまま、とりあえず腹ごしらえをするために『キッチン槍』に飛び込む。
ありがたいことにMっちゃんが暖かいカレーを出してくれて空腹に喘いでいた腹は満腹。

歩いてきた槍沢を俯瞰。

b0062024_14304934.jpg










申し分の無い天気とまではいかないが、ここ3080m では贅沢はいえまい。この日の写真撮影はほぼ諦めた。
b0062024_1432985.jpg












常念山脈越しに安曇野辺りの街の灯りが見え、静かに3080m の稜線が暮れていく。
b0062024_14333782.jpg

b0062024_14335717.jpg











夕食も済ませ、七時を過ぎてこの日の仕事を終えたMっちゃんと久しぶりに消燈間近まで歓談。

明日に備えて早めの就寝。

b0062024_14341621.jpg

b0062024_14342956.jpg

by sakusaku_fukafuka | 2011-05-12 14:49 | 2011 槍ヶ岳周辺滑降 | Comments(8)

Commented at 2011-05-12 18:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kimiko_shibata1 at 2011-05-12 20:00
こんばんは
今年も槍へ入山しましたね。
雪が多いですが、事故も起きていたのでどうされるのかな~と・・・
素晴らしい好天でしたね。
槍からの俯瞰の画像がいいですね。
思い荷物で長い距離と高度を一気に登ってしまうのですから
すごい体力です。
写真では静かそうですが、強風の中・・とありましたから大変でしたね。
いい風景を拝見させていただきました。
Commented by sakusaku_fukafuka at 2011-05-12 20:40
♣ kimiko_shibata さん、コメントありがとうございます。
はい、今年は4月になってからの降雪が続き、一旦は諦めかけました。
北アルプスはやはり危険な箇所がいっぱいありますので・・・

最後の山荘直下の急登は向かい風で登るのに難儀しました。
3000m の稜線は他と違う心構えが必要ですね。
Commented by utinopetika2 at 2011-05-13 08:11
恒例となった槍からの大滑走。
滑れない僕でも、このコースは憧れます。
今年の夏、登りますぞ!と改めて思いました。
3000m の稜線は心して登ります。
Commented by sakusaku_fukafuka at 2011-05-13 08:23
♣ Tさん、コメントありがとうございます。
お久しぶりですね。
今年は後半ずいぶん雪が降りましたが、焼岳を狙っている頃は降雪が十分ではなかったようで、今季の焼岳はチャンスを逃しました。
槍ヶ岳はほぼ毎年行ってますので、これが無いとシーズン〆られないような気がしまして・・・・・
>槍沢いつか行ってみたいものです。
是非滑りに行ってみてください。
我々は時間の節約で上高地から一日で登ってしまいますが、槍沢ロッジに一泊し、二日目に槍ヶ岳を目指すという方法もありますので是非に!
Commented by sakusaku_fukafuka at 2011-05-13 08:29
♣ utinopetika2 さん、コメントありがとうございます。
槍までスノーボードを担ぎ上げるのは辛い作業なのですが、やっぱりこれが無いとなんかシーズン終わった気がしないんです。
夏も秋も槍ヶ岳はいいですよー。
槍沢ロッジに一泊すれば無理もなくトライできます。
奥が深いので一番気がかりなのは天候ですが、是非安定しているときを狙って訪れてみてください。
Commented by k2 at 2011-05-13 11:13 x
こんにちは。
私は4/29,30で槍ヶ岳に入山していました。北アで大量遭難があった日です。29日槍ヶ岳山荘までの予定が悪天候のためたどり着けず、30日も午前中から天候が急変、殺生あたりで撤退しました。
その後徳沢から雷雨につかまり土砂降りのなかヒヤヒヤしながら上高地までもどりました。結局スキーを担ぎ上げて戻った格好になってしまいました。
天気に恵まれて羨ましいです。また来年行こうと思います。
Commented by sakusaku_fukafuka at 2011-05-13 12:49
♣ K2さん、コメントありがとうございます。
槍ケ岳は最低でも2日間は晴れて欲しいですね。
いつが決行日か天気予報とにらめっこの毎日でした。
殺生まで行けば山荘も目と鼻の先、でも、殺生からの最後の急な登りは堪えますよね~
我々の少し前の悪天候の日に殺生付近で凍死された登山者もおられましたから、たとえ殺生まで登ったとはいえ、勇気ある撤退は正しい判断かと思います。
無雪期に土砂降りの中槍まで登ったことがありましたが、雪の無い季節でも辛かったです。
次回は天候に恵まれるといいですね。
槍ケ岳山荘のスタッフブログを見ると、一週間しか経ってないのに、ババ平は嘘のように雪が解けていました。