北アルプス表銀座縦走 #8
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今回も次回も目的は別のところにあるのと、穂先には二度も登っているので槍の穂先に登る予定は無い。まったり、槍ケ岳山荘で寛いだら友人夫妻を追うように大喰岳へ向けて出立。
槍ケ岳テン場。
約一週間後には槍ケ岳に再来。
きっとこのテン場にお世話になるだろう。
ここから大喰岳を見ると、5月にすべりに来た時のことを思い出す。
三ヶ月前、滑りに来た時の大喰岳。
ほぼ同じ場所から撮影。
大喰岳の登りから槍ケ岳を振り返る。
ここから見る槍ヶ岳は好きなアングルの一つ。
滑った大喰岳カール。
すべては冬へ。
自分の山行は滑るためのウェイトがとても大きいので、滑る、あるいは滑ったことがある斜面には非常に関心が高い。
槍ケ岳へ到着したころは天候も良かったのであるが、昼近くからガスが出てきた。
ハシゴを通過し、中岳の山頂を踏み下を見下ろすと中岳の水場が見える。
中岳の水場の源はこの雪渓。
人影が見えたので「ヤッホ~~」と叫んでみたら、コダマのように返ってきた声は先に槍ケ岳を出発した仲間夫妻だった。
ここの雪解け水は冷たくて美味しい。
山小屋で1㍑200円で購入する雨水よりは遥かに衛生的で旨い。
ここの水を飲めることを西岳からずっと待ち望んでいただけに、動けば音がするくらい腹に流し込む。
ついでに頭も洗っちゃえ・・・・・・
ツ~~~~~ンと脳芯に響くくらい冷たくて気持ち良い。
今回の山行の目的は、こうして滑れそうな斜面を確認することだ。
冬の時期、ここにどのような雪庇が発達するか、この時点では分からないが、常に滑れそうな斜面は要チェック。
Photo : Geprge
ガスの上がってきた稜線を南岳へ
Photo : George
【アオノツガザクラ】 ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木
このルンゼは降雪期にはどうなるだろう・・・
ちょっとスノーボードには狭すぎる斜面かな・・・・・・・気になるところだ。
今回もっともチェックしたかった斜面はここ。
横尾右俣へ同じスタンスで落ちていく斜面は最高だ。
ボトムの標高がおよそ2300m 。
稜線トップから約700m近い標高差を一気に滑り降りられる。
ボトムから4時間あれば登れるか?・・・・・・・
こちら南沢もいい。
あちこち斜面をチェックしながらも、南岳のテン場が見えてきた。
Photo : George
南岳小屋とテント場
西岳を朝出発してから、大休止を入れて8時間40分あまり。この日の宿泊地に着いた。
テントを設営して就寝までの空き時間を散策していると雷鳥と出会えた。
この時期は雷鳥の産卵期で、雛を連れた一家に良く出会う。
チョコチョコとテント場付近を歩き回る雛が可愛い。
雛達を心配そうに見守る母親。
(目の上の赤い肉冠が薄いので雌だろう)
母親の心配を他所にあちこち勝手に歩き回る雛たち。
一巣の平均産卵数は6個で、多い時は10個ほど生むようだ。
20-23日で孵化、10月上旬までの生存率は15-40% 。
自然環境の厳しさを思う。
南岳のテン場の裏にはお花畑。
【キバナシャクナゲ】 ツツジ科
日本のシャクナゲで最も標高の高いところに分布する。
【チングルマ】
【ハクサンイチゲ】
雷鳥と戯れ、お花畑で花を愛でるうちに夜の帳。
濃霧に包まれた南岳で明日の天候を気にかけながら就寝。
by sakusaku_fukafuka | 2009-08-20 09:02 | 2009 北アルプス縦走1 表銀座 | Comments(4)
鳥も動物も人間も生まれたとき、小さいときには本当に可愛いい。
それなのにどうして?
雪解けの冷たい水、山での最高の贈り物ですね。
チャポンチャポンするほど飲んだ sakusaku_fukafukaさんの
気持ちがよく解ります。
今日も絶景をたくさん見せて頂きました。
夏にはこんなにごつごつした場所も 雪が積もれば滑れるのですね。
やっぱり 夏場の観察も重要なのですね。
先日 NHKで 立山室堂の ライチョウが出ていました。
人のすぐ傍までやって来るって 本当なのですね。
こんな場所で ライチョウに出会ったらさぞ感動でしょうね!
今日もたくさん見せて頂き ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
今の時期雷鳥を見かけると、たいがい雛を連れていますよ。
小さいながらも、歩くスピードはけっこう速いもので、チョコチョコと歩く姿もとてもユニークです。
雪渓の水はとても美味しいです。
でも、一週間後にここを歩いたらすっかり涸れていました。
コメントありがとうございます。
はい、雪ってすごいですよね~
あんなに大きな岩がゴロゴロしているところでも、雪はすっかり隠してくれてフラットな斜面にしてくれます。
雷鳥の親子はとても見ていて微笑ましいですよ。
イワヒバリと雷鳥だけは人を怖がりません。
イワヒバリはそれでも、雷鳥よりは人間との間合いを遠めにとっているようです。
雷鳥は1m くらいまで近寄っても、平気で砂浴びをしていたりします。
人間が(保護されている)雷鳥を追い回したり手を出したりしないことを分かっているのでしょうね。
親子連れで人間のすぐ近くまでやってきたりします。